化粧品

化粧品関係の仕事に転職したい、今よりも知識を身につけてキャリアアップを目指したいと考えている方に日本化粧品検定はおすすめです。化粧品業界で活躍するには、「正しい知識」をしっかりと得ることが大切であると言えます。この記事では「日本化粧品検定」とは、どんな時に役立つのか、日本化粧品検定試験について解説しています。

日本化粧品検定とは

普段は耳慣れない「日本化粧品検定」ですが、美容部員や美容師、エステシャンなど美容関係の仕事に従事している方には非常に身近で、チャンスがあれば受けておきたい検定です。ですが、実際にどんな検定なのか、受かるとどんなメリットがあるのか、どんな人が受けられるのかなど、気になる所が多いと思います。

日本化粧品検定は文部科学省後援の公的資格で、性別・年齢関係なく誰でも受けることができます。「生涯学習」として勉強している高齢者の受験生もいますし、「メイクについて知りたい」高校生やスキルアップのために検定にチャレンジする美容部員など様々です。

転職においては、日本化粧品検定の資格を取得すると、化粧品業界や美容業界で高い評価を受け、有利になると言えます。また、美容に関する正しい知識を多く持つことで、商品の正しい目的やお客様の要望に合った立案やアドバイスもできるので、商品企画などの職種も目指すことができます。

さらに、日本化粧品検定の受験・合格のために化粧品について学ぶと、化粧品に対しての正しい知識が得られるだけでなく、自分自身のスキルアップにも繋がります。そして、検定に合格すれば美容関係の仕事につくこともできるなど、仕事を選ぶ際の選択肢が広がります。女性はもちろんですが、男性も日本化粧品検定を受けることで美容業界で活躍することができるでしょう。

企業によって資格取得支援を行っているところもある

日本化粧品検定は、化粧品会社の採用試験で優遇されるだけでなく、入社後のスキルアップをバックアップするなど資格取得支援も行われています。また、資格保持手当や受験費用や勉強のための参考書や書籍代の負担なども企業によっては対象となりますので、ご自身の会社に支援があるようでしたら利用してみてはいかがでしょうか。

より正しい知識を身につけた人を企業側が重視

日本化粧品検定で学んだ知識は、お客様に正しい情報を伝える為に役立つこともあり、企業によっては社員研修に取り入れているところもあります。インターネットで情報を調べるのが当たり前の時代になったからこそ、根拠のない不確かな情報や誤った情報で健康被害が発生することが多くなっています。そのため、社員が日本化粧品検定を取得することで、美容皮膚科学に関係する法律に基づいた「正しい知識」を身につけることができ、企業の信頼性を上げることができます。

日本化粧品検定の試験概要

開催地は、札幌・仙台・東京・横浜・さいたま・千葉・静岡・名古屋・京都・大阪・福岡の11都道府県で行われており、「特別開催地」として実施回ごとに他の地方でも行われます。

試験の方法

1級、2級はマークシート方式で試験が行われますが、3級のみ四肢択一式で基本的な知識が出題されます。

受験資格

老若男女問わず、誰でも受験資格があります。

どんな人におすすめか

化粧品は同じように見えますが、メーカーが長年研究開発してきたこだわりや独自成分などが配合されています。それが肌にどのように働くのかを知らなければ、肌がどう変化するのか、どれくらいの期間で体感できるのかはわかりません。そういった疑問を確かな知識でしっかり解説できるようになり、美容関係の仕事に転職したいと思っている人に最適です。

また、コスメカウンターの美容部員やエステティシャンは、美容に対する知識が非常に豊富です。最近では美容室で成人式の着付けに加えてメイクアップもセットで行うところが増えています。このように、美容部員・エステティシャン・美容師・化粧品メーカー勤務・看護師・スタイリストなど、美容関係の仕事をしている方がスキルアップとして勉強し受験をするのもおすすめです。

そして、美容ライターや将来的に美容系の仕事に転職を考えている方にとっても身に着けておきたい知識になります。

日本化粧品検定の難易度

日本化粧品検定(1級・2級)は、5月と11月の年2回実施されています。それぞれに試験の内容が異なり、難易度も変わっていきます。ここからは、試験の内容や難易度について解説していきます。

3級

3級は、化粧品に関しての基本的な知識があるかどうかを判断します。最近は男性の美意識も高くなり、男性の受験者も増えてきました。化粧品の基礎知識は「知っているようで知らない」もしくは「間違った知識のまま覚えている」方が多いようです。その間違いを正して、正しい知識を再認識するための内容になっています。こちらは「文部科学省後援化粧品検定」の公式ホームページにて受験することができます。制限時間は20分、4択式の全20問で何度でも受けなおすことができます。

受験の流れは、まず公式㏋から受験エントリーを行います。パソコン・スマホからエントリー可能で、「受験エントリーフォーム」に名前とメールアドレスを登録します。受験エントリー後に、受験がスタートします。3級は不合格になっても再チャレンジできますのでしっかりテキストを読み込んで挑みましょう。合否通知はメールで届き、合格証書はPDFにて届きます。原本が必要な方は、3級合格後にSNS投稿&日本化粧品検定協会公式SNSアカウントをフォローすれば3級合格証書の原本が自宅に届けられます。

参考:文部科学省後援化粧品検定

2級

日本化粧品検定2級試験は、「美容を語れる人を目指す」ことが目的となっています。基礎知識はもちろんですが、肌の構造について学ぶ「美容皮膚科学」や生活習慣の中での美容・メイクアップが試験内容になっています。普段行っている、基礎化粧品の使い方や肌を美しく見せるメイク方法が試験内容です。試験の具体的な内容については「紫外線の反射率が最も高い地表面の状態はどれか。」や「肌内部の水分を蒸発させないように、蓋の役目をする成分はどれか。」など、肌の構造を知ったうえでどんな化粧品が必要なのかなどの問題が出題されます。公式テキストをよく読んで勉強すれば、難しい問題ではありませんのでチャレンジしてみましょう。

1級

日本化粧品検定1級は、美容のプロを目指す人のための内容になっています。科学的根拠に基づいた正しい知識を得て活かすことが目的です。2級・3級で学んだ内容はもちろんですが、化粧品の成分をしっかり理解し、健康な肌のためにどう活かすかを提案する専門家としての知識が問われます。「化粧品の知識」「薬事法」「薬用と医薬部外品」など、成分はもちろんですがルールなども問題として出題されます。1級では男性化粧品やサプリメント、ヘアケアやネイル、口腔ケアまで幅広い美容問題が出題されますので、2級・3級の復習に加えて専門的な知識が問われます。「抗菌力がもっとも強い成分とは?」「化粧品の品質保証について」などが出題されます。

独学での受験について

普段から何気なく使用している化粧品ですが、改めて学ぶと色んなものが見えてきます。化粧品の知識は、学ぶことで理解を深められるものです。全国には日本化粧品検定認定スクールがあり、上辺だけの知識ではなく、より深く学ぶことができます。ですが、仕事をしながらスクールに通ったり、子育てとの両立は非常に難しいものです。そこで、自分のペースで進められる「独学」で勉強する方が多くいます。

独学でも合格は可能

日本化粧品検定は公式教材が販売されていますので、スクールに通わなくても独学で受験することができます。通信教育などでも、日本化粧品検定に合格するための勉強はできますが、基本的には「理解して学ぶ」ことですから、時間をかけて独学でしっかりと勉強すれば全く問題ありません。

受験者のエピソード

1級

エステティシャンとして働いています。フェイシャルエステでは、お手入れ方法やおすすめの化粧品をたずねられるのですが、中には私よりも知識をお持ちな方もいて、エステティシャンとしてお客様と向き合うために受験しました。毎日テキストを読んで反復し、問題集は何度も解き、テキストを見返すことを繰り返し頭に叩き込みました。今は、自信を持ってお客様に化粧品をおすすめしています。    

2級

美容サイトの運営を始めましたが、薬事法などを学び「本当に役立つ情報の発信」のために受験しました。公式テキストと問題集を購入し、時間があれば読んでは解いてを繰り返しました。いずれは1級にチャレンジして美容コンシェルジュになりたいと思っています。

3級

web申し込みで簡単に受けられるので受験しました。簡単に思えましたが不合格。間違えて覚えていたり、あいまいなことも多く「これではいけない」と公式テキストで猛勉強。公式では、2級も同時に勉強できたので知識の幅が増えたと思います。

まとめ

日本化粧品検定は、化粧品業界であれば様々な形で活用できる資格です。これから化粧品業界に転職したいと考えている方は、アピール手段として使えます。また、コスメコンシェルジュ・スキンケアアドバイザーの資格も、転職の際に有利になる場合があります。本ページで紹介した内容を元に、一度日本化粧品検定の取得を検討してみてはいかがでしょうか。