ECサイト管理者の仕事内容

ECサイト管理者の業務は主にフロント業務とバックエンド業務の2種類に分けられます。

フロント業務

マーケティング業務

Web広告やリスティング広告、SEO対策、SNS活用、販売促進プロモーションや割引キャンペーンなどを駆使して集客する業務です。顧客ごとに商品へのニーズが異なるので、的確に把握して分析し続けなければなりません。

マーケティング業務

顧客に対して商品を「適切な場所」「適切な量」「適切な価格」「適切な時期」で提供するための活動です。「顧客のニーズに合った商品を最短距離で顧客に届けるにはどうしたらいいのか」を考える顧客と商品のマッチング業務です。

バックエンド業務

商品情報登録業務

販売に必要な「商品の基本情報の登録」を行います。商品は常に変動するので次から次へと新しい商品を登録しなければなりません。
・商品名や価格など基本情報の登録
・商品画像の撮影、加工

受発注管理業務

お客様から注文を頂いた商品を管理、梱包、発送する業務です。商品配送を完了させるために、主に下記の3つの業務で構成されています。
・倉庫業務(商品の管理)
・注文管理業務(梱包・発送)
・顧客対応業務(問い合わせ対応)

総合管理業務

いわゆる「店長」のような業務です。この業務は幅広い知識が必要なので難易度がかなり高いです。ある程度の経験が必要とされています。主に下記の様な業務内容があります。
・売上数値の分析(投資と売上の相関関係)
・外部との連携(有用な外部連携サービス導入の検討)
・システムの管理(不具合の改善)

求められるスキル

次はECサイト管理者に必要なスキルは、大きく分けて以下の3つになります

ITスキル(HTML、CSSなどのWebサイト制作言語)

ECサイトは集客から販売、購入までのプロセスが全てオンラインで行われるので、サイト制作のコーディング知識は必要不可欠です。ITスキルと言っても多種多様なので、まずは中心となるサイト制作言語(HTML、CSS)を覚えることをお勧めします。ECサイトを管理・運営するには欠かせないスキルです。その他、バナーやアイキャッチ画像の作成などもできれば守備範囲が広がります。

Webマーケティングの知識

Webマーケティングは従来のマーケティングとは以下の3点に違いがあります。
・商圏が特定の地域だけでなく全世界に広っている
・ネットで完結するので対面式接客ではない
・アクセスデータの詳しい分析が可能
多言語対応や幅広いニーズの見極め、見やすいWebサイトやWeb記事の作成、SEO対策、などが必要不可欠です。特にSEO対策は必須で、グーグル検索で自社のサイトが上位表示されるということはそのまま大きな売上につながります。

コミュニケーション能力(顧客対応、メール対応、交渉など)

「オンラインショップにコミュニケーション能力は必要ないのでは?」と思うかもしれませんが、購入した商品を使用するのは他でもなく「人間」です。もしも商品に不備があった場合、電話やメールでの対応が迅速かつ的確であれば、信頼できるECサイト認定され、口コミ評価も上がっていきます。その結果、サイトのアクセス数が上がり、グーグル検索で上位表示されるという良いスパイラルが生まれます。なので、店舗の販売員と同じくコミュニケーションスキルは必須だと言えます。

転職をする際に気をつけること

ECサイト運営に携わる会社に転職したい場合の注意点を話していきます。

EC特化の転職サイトを使う

ECサイト運営に携わる会社に転職したい場合、大手会社の転職サイトや大手会社のキャリアアドバイザーを使うのは、あまりおすすめできません。大手会社の転職サイトは求人の絶対数が多い反面、ECサイト業界に特化していない事が多く、なかなか自分に合った会社が見つからない可能性があります。ECサイト業界に特化している転職エージェントであれば、求人数は少ないものの、業界に精通しているエージェントがアテンドしてくれるため、自分に合った会社を徹底的に探すことができます。必要に応じて使い分ける事をお勧めします。

得意な商品を扱う会社に転職しましょう

ECサイト業界に転職するのであれば、自分が興味のある商品を扱う会社を選ぶのがおすすめです。自分の興味のある商品を扱うことで自然と仕事に対するモチベーションは上がっていき、売上につながります。

転職先の企業の中でのEC部門のポジショニングを確認しましょう

転職先には、ECサイト運営をメインビジネスとして行なっている会社と、他にメインビジネスがあってそれを販売するひとつの方法としてECサイト運営を行なっている会社の2つのパターンがあります。後者の方では、その企業の中でのEC部門が占めるウェイトや、数年後にEC部門にどの様なことが求められるのかという事を事前に確認しておく事をお勧めします。単にEC業界だから、ではなく自分の将来の目標と一致する会社を選びましょう。